京都の中心部とは思えない、ほとんど手つかずのトトロの森の様な場所にドイツパン屋はちはちさんはありましたが、その帰り道、今時珍しい舗装のされていない路地を歩いていると、ひとりのおじさんに呼び止められました。よく見るとそこは小さな張り紙が...「遊・空間 U」と書かれています。
築100年の洋館を見せていただけるということで、誘われるままにその不思議な空間へ...
ここはまた大正時代へタイムスリップしてしまったかの様なレトロな空間。洋館なのに壁は土壁。何でもご主人のおじいさまが、日本建築の大工さんに外国の写真を見せて建ててもらったのだそうです。台所、トイレなどは後に増築されたとのことで、もともとは水回りの無い趣味の館だった様です。
でも、その頃からの大きな机やロッキングチェア、ランプや暖炉、年代物のブリタニカの百科事典などがあり、古い時計は針が止まっていて本当に実際に時が止まっている様でした。ここで何時間もぼーとしていく人もいるとのことです。
あとでいただいた冊子を見てみると、どうやらここはシェアスペース、月会費制になっていたのでした。ただし、電源やネット環境が整っていたとは思えないし、場所もちょっと不便なので、シェアオフィスというよりはシェア空間ですね。
1,000㎡の敷地の中には、はちはちも含まれていてこちらが大家さんの様です。畑にされている部分もある様ですが、基本は自然のままで、きれいに手入れされた町家の中庭とは違い、郊外の林の中という雰囲気です。そして会員さんは、花や果実を自由にいただけるそうです。展覧会やイベントの開催も会員は無料です。ただし、空いている時間はお昼頃から夕暮れまでだったり、会費も日常利用は1,000円だけど、たまにしか利用しない場合は適当だったり、かなりゆるい感じになっています。
隠れ家的に使いたい、どこか惹かれる不思議な空間でした。シェアオフィスとしては難しいけれど、きっと何か良い使い道があるシェアスペースです。
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