御所に程近い新町通と中長者町通りの角に位置する澤井醤油さんに伺いました。創業は明治12年、それ以前から立っているむしこ造り一本子持ちの格子構えの木造家屋には大変趣があり、新町通沿には白壁の土蔵が並んで圧巻です。
醤油づくりは今も口伝、木の桶、大きな釜などの昔ながらの道具を使い、麹菌の微妙な加減は人の感と経験です。建物は老朽化していますが、京町家の保存という観点だけでなく、建物自体に麹菌が住んでいるので、その維持に苦慮されている様子です。
醤油はさしみ醤油、再仕込醤油、淡口醤油、丸大豆二度熟成醤油の4種類、スプーンでお味見もさせていただけます。でも暑い日に伺ったので、のどはカラカラ、先にお茶でもいただかないと余計にのどが乾くばかりで、味などわかりません。今密閉容器に入った鮮度の高い醤油がヒットしていますが、店員さんに勧められるままに、この日瓶詰めされたというフレッシュな丸大豆二度熟成醤油を購入。最高の大豆と精選された白麦を澤井醤油相伝の醸造方法で麹にし1年発酵熟成させ、なす、きゅうり、生姜を加えたという京もろみも合わせて購入しました。澤井醤油さんは百貨店などにも出荷されていますが、丸大豆二度熟成醤油900mlと京もろみ400gのお得サイズはこの本店でしか買えないとのことでした。
あの趣ある京町家で店員さんとお話ししながら購入したと思い出すだけで、料理に使う醤油もきゅうりやご飯にのせて食べるもろみも、美味しく感じられます。
京のうまいもん | 12:11 PM | comments (x) | trackback (x)