京都といえばお寺ですが、そのお寺のお坊さんが経営されているバーが京都イノベーションオフィスから蛸薬師通をずっと西に下り、堀川通手前の油小路を南に曲がった所にあります。このかなり怪しげな扉を開けた向こうの空間が、その名も坊主BARです。
大阪で何人かの門徒がお寺に集まり、住職と共にお酒を飲みながら、一人の人が自分のことだけを15分間話す「聞思洞」というワークショップを行っておられました。この中のメンバーが、このワークショップをとても気に入り、毎日やってほしいと望みまれたため、バーにしようということで2000年9月、大阪千日前にオープンバーしたのが坊主バーの始まりだそうです。
ここ京都の坊主バーのカウンターに立っておられる羽田高秀氏は浄土真宗本願寺派の僧侶です。またテーブル席から係の方を呼ぶ時は、鈴(りん)を鳴らします。諸行無常や極楽浄土などのネーミングのカクテルがあり、拝観料がチャージとしてかかります。奥にはくつろげる座敷もありますが、せっかくならカウンターに座ってお坊さんのお説教をききたいところです。この日滞在中にカウンターに座られたお客は6、7人、女性も含め全員ひとり客でした。皆、お坊さんに聞いてもらいたい悩みをお持ちなのでしょうか?お寺のあり方を考える上でも、貴重な試みだと思います。
帰り際には本日の言葉と月の言葉という2種類の説法の紙を下さいます。
京のええとこ | 11:07 AM | comments (x) | trackback (x)